Interview先輩社員紹介

力試しで受けた防大に合格し海上自衛隊へ。定年まで勤めた後に、セカンドキャリアとして選んだ社労士の道。

労務コンサルタント E.H.さん

ー前職が海上自衛隊勤務とのことで、自衛隊に入った経緯から前職の職務内容などを教えてください。

 小さい頃に飛行機乗りになりたいという想いがあったのとは裏腹に、大学では教育学部か法学部に進学したいと思い、地元の国立大学を受験しました。一方で力試しで防衛大学も受けてみたら、結果として両方合格をいただいたので、田舎育ちだったものですからちょっと中央に出てみたい気持ちとパイロットになる選択肢もでてきたので、防大に入りました。まあ、防大卒業後は飛行機ではなく、潜水艦に乗っていましたけどね(笑)。

 海上自衛隊に入隊してからは、船を動かす仕事と武器等の管理、乗組員の管理などをローテーションで担当していました。船には10年は乗らず、その後は防衛省の本店である市ヶ谷や、青森や神奈川県の横須賀、京都の呉や長崎などの大きな基地や小さな出張所などに配属され、事務職の仕事や新しく入ってきた人の教育担当をしたり、市ヶ谷では予算要求の仕事をしていました。

ー自衛隊に在籍中に社労士資格を取得したそうですが、社労士になろうと思ったきっかけがあれば教えてください。

 普通の公務員ですと定年の60から65歳まで勤められますが、自衛官の定年は人により異なります。僕は56歳で定年になるので、大体その4〜5年前から就職援護といって、会社の斡旋や資格取得のサポートのほか、実技教育をどれか一つ選択して受講できるというものがあるんですよ。

 ちょっと話は逸れますが、うちの父親が法務局に42年間務めていたんですね。ある一定年数法務局に勤めると、司法書士試験が免除になるんです。それで父親が法務局を定年になった後、70代半ばまで司法書士をやっていたのを見て、資格があるとある程度買い叩かれずに済むし、ちょっと面白さを感じたんですよね。それで税理士・会計士・司法書士・社労士と色々見て、一番興味を持ち面白そうだなと感じたのが社労士だったんです。あと、仲の良かった30代で退職した同期がいたのですが、その人が数年後に「社労士になりました」と連絡をくれたんですね。それで『あいつがなれるなら俺もなれるんじゃない?』と思ったんです(笑)。

ー社労士資格取得に邁進していた当時の勉強法やスケジュールなどを教えてください。

 社労士試験は毎年8月なので、受験前年の12月初頭に教材を申し込み、実際に手元に届いたのが12月中旬。そこから学校にも行かずに、通信教育でWeb動画を見たり、通信教育の事務所に回数制限内で質問をしながら、土日祝日、通勤電車の中でもひたすら勉強しました。スキーが趣味なので毎年1月~3月の期間は泊りがけで山に行くのが恒例行事となっているのですが、この時ばかりはスキーに行っても、滑った後に宿に戻って勉強をして、食後も2~3時間勉強してから寝酒をすこし飲んで寝るという感じでした。毎年3月までスキーを滑りに行くんですけど、この年は2月で切り上げて試験勉強に当てましたね。途中でこんな生活何年もやってられないと思い、どこにも遊びに行かず朝もお昼休みも勉強に当て、なんとか8月に一発合格することができました。

ーリンク&パートナーズに入社した経緯を教えてください。

 自衛隊の中にハローワークのような機関があり、そこの担当の方に社労士試験を受けることを報告していたんですよ。大手の社労士事務所から自衛隊にも求人募集があると聞いていたので、受かったらそこに行けるかもと考えていたんです。そして合格をいただき、担当の方に報告に行ったところ、その方が転勤してしまいちょっと不慣れな方に担当が変わってしまっていたんですね。その方の中で、社労士事務所と税理士事務所がごっちゃになっていたようで、その時たまたま初めて税理士事務所から自衛隊に求人があり、斡旋されたのですが、何度も違うよと言っても伝わらず、ちょっと僕が折れてしまい退職後は一旦税理士事務所で働くことになったんです。

 実際に行ってみたら、当たり前ですけどやっていることは全然違うし、その会社も社労士業務を広げていきたい展望があったようなのですが、誰も教えてくれる人がいない状況でした。社労士としての仕事はしないまま、税理士さんのサポート業務のような仕事が続き、これではせっかく社労士資格を取得したのに意味がないなと思い、使用期間の3ヶ月が終了した時点で退職しました。

 そこでもう一度、以前自衛隊に来ていた大手社労士事務所を紹介してもらおうと思っていたのですが、よく考えると僕が防大を卒業した頃はバブルの末期でこれまで厳しい就職活動などをしたことがなかったんですよ。だからまず、自分で就職活動してみて駄目だったら、自衛隊の就職援護協会に頼るのでもいいかなと楽観的な考えが浮かびました。そこからは社労士の募集サイトを見て、数社リストアップしていく中にリンク&パートナーズがあり、一番興味があったリンク&パートナーズに最初に面接を受けに行ったら採用していただき、夢の浪人生活やお祈りメールをいただく経験はできず(笑)、すぐに働くことになりました。

ーリンク&パートナーズのどんなところに惹かれて応募したのですか?

 職場と家が近かったこともありますが、それ以上に社労士業務を幅広く一通りやりたいと思っていました。他社だと助成金やコンサルティングに特化していたりなど偏りがありますが、リンクだと全般関われる点は魅力的でした。

 あとは、子育て世代の女性社員が多い感じがしたのも理由です。子育て中って、子どもが熱を出したり、学校行事などで休まなきゃいけなくなったりしますし、学校行事が重なるとたぶん同時に何人もいなくなる期間があると大変だろうなと思いました。そういう時にもう子育てが終わった男手があるとお役にたてるかもしれないという見方もありました。

 それに子育て世代が働きやすい職場なら、年代性別問わずにみんな働きやすいだろうなと思ったところが惹かれたポイントです。

ー社内での担当業務を教えてください。

 顧問先の人事担当の方や経営者の方からの労務相談を受けて色々調べてお返事したり、入社退社の手続き、年金や健康保険の保険料計算をしたり、補助金や助成金、建設業が中心になりますが労災の手続きなどをしています。

ー希望通り社労士業務全般をされているんですね!実際にやってみてやりいがいを感じるところや大変だなと思うところを教えてください。

 顧問先がほとんど中小企業になるので、経営が大変なときに助成金の申請を代行した後に 「口座にお金が入ってました!」と喜ばれるとホッとします。なにより中小企業だと社長さんがなんでもかんでも一人でやらざるを得ない状況の方も多く、相談相手や片腕がいないような人もいらっしゃるので、そういう方々から相談を受けて一緒に考えたあとに感謝を伝えられるとやってよかったなとやりがいを感じますね。

 大変なことというか、相談されてもどうにもできない事や解決のしようがないこともあるので、そういう時はちょっとなんとも言えない感じになります。

ー社労士として働く上で大事にしていることはありますか?

 代表の方針でもありますが、法律に定められたことを逸脱するわけにはいきませんが、杓子定規ではなくできる範囲で事業主さんに寄り添い、その会社ごとの最適解に辿り着くよう、お相手が納得するまで同じ目線で考え抜いていくことが大事だと思っています。

ー最後に今後の展望がありましたら教えてください。

 引き続き社労士として活動していく他に、行政職務経験に基づいて行政書士の資格は免除されているので、こちらの勉強をして社内で行政書士の仕事ができるようになればと考えています。会社としても仕事の幅が広がり、また経営にも貢献できると思うので、目下その準備をしている最中ですね。


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